ドビュッシー:ボードレールの5つの詩より「恋人たちの死」

 ドビュッシー作品は若いころのものほどただただ美しく煌めいているように思います。ドイツで楽劇を生み出したワーグナーに心酔していた影響も大いに受けています。

 恋人たちの死の歌詞はボードレールの『悪の華』からで、何とも妖艶な雰囲気をまとっています。ベッドを墓石のように並べて横たわり、adieu(アデュー=この世の別れ)へ繋がるといいつつも、天使がやってきて蘇る、と。
 女性関係色々あったドビュッシーにはしっくりくる、という事なんだろうか。

 ドビュッシーのオペラ『ペレアスとメリザンド』のヒロインであるメリザンドは病に倒れます。「恋人たちの死」でもその青白く細っそりとした美貌が思い浮かぶようです。



 


Madoka TSURUYAMA clarinettist

クラリネット奏者 鶴山まどか

0コメント

  • 1000 / 1000