ショーソン:アンダンテとアレグロ
ショーソンはあまり著名でないようにも感じますが、私にとっては繊細な音楽を書く人です。
ヴァイオリンとオーケストラのための詩曲が代表作。
ドビュッシーとは友人として親しくしていた時期もありましたが、そのうちに互いの視点にズレが生じ始めたようです。思うにショーソンは伝統を、ドビュッシーは革新を見ていたのではないでしょうか。不幸にして事故で亡くなったショーソンの葬儀に、ドビュッシーは来なかった。
アンダンテはゆったりと自由なカデンツァで歩き始めます。穏やかなメロディーは春の陽気のようにあたたかです。ピアノの高音がキラキラ眩しく輝きます。
アレグロは短調、ピアノのトレモロ奏法が緊張感を添えます。クラリネットとピアノの掛け合いが春雷のようにも聞こえます。最後には華やかに、晴れやかにフィナーレを迎えます。
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