ブゾーニのこと 1
譜読み週間に入っております。5月のリサイタルの練習もようやく本腰を入れられるようになりました。
難航しそうなフェルッチョ・ブゾーニ(1866-1924)の組曲はクラリネット奏者の間でもあまり知られていない曲なのではないかと思います。そもそもブゾーニは作曲家というよりは編曲家として認識されているように思います。
父親フェルディナンドがクラリネット奏者だったためクラリネットのための小品がいくつかと、小協奏曲が残っています。この小協奏曲を勉強したときに組曲の存在を知り、演奏してみたいと思っていました。
母親もピアニストだったということで少年フェルッチョはサラブレッドというところでしょうか。7歳で演奏会デビュー、早くから作曲も始めています。組曲も作品番号88で少年期の作品です。
イタリア出身ですがドイツでも活動していたそうで、イタリア語とドイツ語それぞれの歌曲をたくさん書いています。ピアノ、作曲に加えバッハの研究…なんでもこなすクレバーな人です。
以前小協奏曲を吹いてみて受ける印象は、ユーモアで、コミカルで、にこにこ楽しいという感じでした。リヒャルト・シュトラウスに似ているけれどそこまで才気溢れる感じではなくて。絵にすると鼻が大きく書かれたイラストのような、ヘンゼルとグレーテルみたいなドイツのメルヒェン物語にぴったりくるような…あまり詳しくもないフンパーディンクへの勝手なイメージかもしれませんが…
ブゾーニのこと、もっと知りたいと思います。
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