オーケストラ公演を終えて

 2週に渡り東京交響楽団にお邪魔し、本日無事に公演を終えました。


 今日演奏したプロコフィエフの交響曲第5番は好きな作品の1つで、1st、Eb、Bassクラリネットが大活躍する中、謹んで勉強させていただきました。久しぶりのオーケストラに体がこわばったり、なかなか耳が慣れず苦労もしましたが…これまで演奏機会がなかったプロコフィエフのシンフォニーの、しかもこの時期に大曲の中に入り、貴重な経験をいたしました。


 先週のこども定期演奏会では、来てくれたこどもたちが一生懸命参加していて感慨深かったです。ウェストサイドストーリーのマンボでは、感染予防で叫ぶことができず寂しくなるのかとも思いましたが、会場から元気な手拍子が聞こえてきました。ライヒ作品で指揮者と一緒に指を出して一生懸命カウントする子もステージから見えて、なんと嬉しかったことか!


 ちょうど昨日になるのでしょうか、集客数は6月からホール客席定員の50%を上限としていたガイドラインが解除されたそうです。今回の2公演は1席おきに座っていただいたようでしたが、今後どうなっていくのか。感染者数のニュースとガイドラインの移行の間で、果たしてどこまで何を信用していいのか。すでにチケットが販売されているコンサートについては、ペアで座りたかった方々の間の席が売られる訳で、トラブルの可能性が出る。収益と感染リスクとのジレンマもある。はたまたホールの外では通勤電車内で普通に座席を埋めている。


 それでもこんな大変な状況で来てくださるクラシックファンがいて、寄付をしてくださったり、面倒な感染対策をしてくださったり、沢山の人に支えられているのだと感じます。改めて身を引き締めねば。


 最近音楽大学の様子を聞く機会があり、親御さんがコロナショックの影響を受け収入が減ったために退学しなければならなくなったり、進学を断念せざるを得ない状況の学生が少なくないと知りました。少しでも生活の足しにと楽器を売る方もいるそうです。


 いまだ様々なイベントが延期や中止になることも多い中、お仕事をいただけて大変にありがたかったです。精進します。

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